脳はなにかと言い訳する

脳ミソっていうのは
兎角いい加減にできている。

と言うのはよく言われる言葉

ではなぜいい加減なの?
という問いに答えるのが本書であります。

ハードウェアから見た仕組みについてのお話ですが
いい加減になる仕組みがわかれば
それに対抗手段もたてることができるわけです。

雑誌連載+書き下ろしという形式なので
散文的な傾向にありますが
それだけ理解しやすくコンパクトにまとめられています。

池谷さんはもともとわかりやすい本を
書く人なので入門編にはちょうどよさそうです。

人間の脳は100%使っていないといいますが

どんなにがんばっても
指を6本動かす脳というのは作れないわけで

体というインターフェースが存在する以上。
そこに縛られるのは当然の理です。

ただ、面白いのは道具によって
拡張することが可能というのは夢があります。

バットはイチローや松井秀喜の体の一部。
ギタリストはギターが体の一部。
そして、プログラマはコンピュータが体の一部です。

って、大風呂敷でしょうか。

やる気についてのお話。

やる気がないから動かない
ではなく、動かないからやる気がでないそうです。

やる気があろうとなかろうと行動はできる。

やる気のない作業でも
それを認めて淡々とやってしまおうと。

作業興奮という言葉でまとめられていましたが
そういう意味でやる気を内側にもってくるのでなく
ご褒美など、外側に持ってくることは不純ではありません。

報酬系には達成感なども入るようで
目標を細かく分解する。
が小さな達成感を何度も味わうことになり

目標の細分化というテクニックが
脳のハードにも通じることになります。

よく主張されている報酬系とも通じることです。
動物実験ではこの報酬系を刺激し続けると
飲むこと寝ることを忘れて求め続けるようです。

ストレスにしても
正確にはストレッサーとストレスに分けて考えると

ストレスを与えるものは変化しないので
どう自分が受け止めるか?
なぜ慣れていくのか?

という自己生存機能のお話に展開していきます。

1日中、ストレス発散ができるわけではなく
解消方法を「知っていること」が大事だそうです。

ちなみによくあるアルコールは
意識レベルを麻痺させるだけで、
潜在意識下のストレスには何の解決にもならないらしいです。

だから、飲むなということではなく
わかった上でおいしくお酒を飲みましょうという意見には賛成です。

脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!?
脳はなにかと言い訳する―人は幸せになるようにできていた!? 池谷 裕二

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